第6回1万人大会

日時
1989年7月22日(土)〜23日(日)
場所
新潟県 シャトレー塩沢

ミスターバイク誌 第5回ミスバイククラブ 1万人大会記事より

ミス・バイク女豹集結!!総勢146名 嵐の予感・・・

 スキーシーズンがとっくに終わった上越国際スキー場のふもとに、1台また一台バイクが集まってきた。そのナンバーは正に全国津々浦々。マシンに誇るはすべて女・・・もちろん、ミスバイククラブ員! となると・・・・・・そう! 年に1度の彼女らのお祭りだ。こりゃ、ただごとじゃない!?

この爆発的元気さ、底抜けの明るさ、屈託のない無邪気さは、いったいどこから沸いてくるのだろう。総勢149名のミス・バイク達は、この日誰もが、「バイクを通して知り合った仲間」という単純な理由と連帯感に酔いしれた。

 6回目を迎えたこの「ミスバイククラブ一万人大会」は、すっかり女性ライダーの一大ミーティングとして定着した。

5年前、三好礼子を軸として発足したクラブも、一万人大会をこなす度に会員を増やし、現在約千百名。この種のクラブとしては恐ろしいほど何の特典もない(会員割引など)上に、定期的な募集もしていない。なのに入会希望者は後を絶たない。

 会長三好礼子を含めスタッフ13名は、全くのボランティア。(それどころか、下見などで自腹を切ることばかり)大会前2ヶ月はほとんど土日を潰して準備をする。一万人大会の会費1万円も全員が、もちろん会長もスタッフも支払って参加する。

「会員もスタッフも何ら得することのないクラブ」それがミスバイククラブである。

 とにかく採算主義、商業ベースのクラブ、イベントが多い中で(別にそれは悪いことではないが)発足当初の「たまには女の子だけで遊ぼう」「手作り」主義を崩さない気持ちが、参加者にもつたわるのだろうか。彼女らは口々に言う。「バイクに乗っているだけでこんなに集まってくるなんて」「一年に一回しか合わないのに、10年来の親友みたい」「会社の宴会じゃあ、こんなに地を出せない」等々。

 誰も得しない、けれど誰もが楽しめる。こんなイベントが一つぐらいあっていい。

夢一夜

第6回ミスバイククラブ一万人大会報告
ありがとうみんな!

 ついに6回もやってしまった。世紀のただのドンチャン騒ぎ、一万人大会。北は山形、南は九州!なにが彼女たちをこの大会に駆り立てるのか。なにが面白くて・・・・・・、24時間の女性解放区を内輪レポート

3ヶ月の集中準備の末、本番到来

「万国旗飾ったあ?」「看板は終わったっけ」・・・・・・7月22日、どぴーかん。最後の仕上げにスタッフは朝からコマネズミのように働いている。時計を見ると、もう10時。あと少ししかない、焦りと期待感が入り交じってドキドキしてきた。

 年に一度の大ミーティング。女だけの手による女だらけの24時間がもうすぐ幕を開けようとしている。参加のミス・バイク達は、とっくに全国のあちこちからアクセルをあけてきているに違いない。1人で、団体で、1日で、何日もかけて!

 場所は、新潟県の上越国際スキー場そばのホテルシャトレー塩沢。国道17号に面したソレはまるでパリの凱旋門のような門を持ち、江戸城のお堀に囲まれたカリオストロの城といったちょっと変わったロケーション。スタッフはそれに合わせてビニール袋と段ボールで装飾した衣装でちょっと騎士を気取っている。(ただの変な格好という評価の方が正しいけどね)

 ・・・・ブォーン??あれはもしかして・・・・、来た来た!早いじゃない!?えっ、2時間もその辺をウロウロしてたの、受付まだだけど木の下で休んでてよ。

 う〜ん、関東方面からの参加が半数かくあるせいか、集まりが非常にいい。よすぎて、みんな炎天下の下で待ちくたびれてたけど・・・・ゴメンね>

 さあ、12時受付開始!よかったね、休めるよ・・・・とは行かないのが今年。なんと受付の前にウォーキングラリーが待っていたのだ。コマ地図を渡されて一人一人スタート。地図と風景をにらめっこしながら、CPの問題を探し、ゴールが受付なのだ。みんな、ウィルソン飲みながら頑張るんだよ。

 ありゃ、いつの間にかCPが渋滞してる。ありゃ、そっちは違うよ、あ〜、それじゃミスコースだよ〜ん!前の人のつられて大多数がミスコース!遭難はしないけど、パリ・ダカへの道は厳しいかな?

 無事受付にたどり着いた娘が「え〜、一緒じゃないのぉ」と声を上げている。そうなのだ、部屋割りはくじ引き。団体出来てもパラバラになるんだ。ひとりできてる人も多いしね、それにこんなとこ来てまでいつものメンバーじゃつまんないよ。それを聞いたショートヘアーの娘、にっこり笑って荷物を持った。わかってくれて、ありがとう!

 14時過ぎ・・・・、なんだか雲行きが怪しい。宿のおばちゃんが「すごい大雨になるよ」と教えてくれる。急いでラリー途中の人を中に入れる。まだ3分の1は来てない。大丈夫かなあ・・・・。

 案の定、降ってきた。うむ、オフロード講習会は中止かな。・・・・でも・・・・「濡れてでもやりたい人はロビーへ集合して下さい」放送して15分後・・・・、7,8人かと思いきや、20人はいる!みんな、ニコニコして待っている。そうでなくっちゃ!

 礼子はCRM50で初心者(全く乗ったことない人)の指導、上級者はCRM80てでスタッフが担当する。じゃあ、8の字や・・・・ウム・・・・ム雨がますます激しくなってきた。もう全員びちょ濡れ。なのに瞳の輝きはますばかり。「ニーグリップして」「もっとハンドル切って」「視線を先へ」「あ〜、ギア上げて、ローで全開しちゃダメ〜」1時間ちょっと、とても上達するまでにはいかなかったけど、オフの楽しさはわかってくれたみたい。(ちなみに今年はオフロード車の参加が増えた。計21台もいた。何しろ第1回なんてDT50が一台のみ)

 その後、ゲーム、パリ・ダカスライド会(超真剣に聞いていた)と無事終わり、いよいよ夕飯だ〜!