第14回1万人大会

日時
1997年4月19日(土)〜20日(日)
場所
岐阜県飛騨高山 国民宿舎 池田屋 

ミスターバイク誌14第 回ミスバイククラブ 1万人大会記事より

逢えてよかった

夏を告げる女性ライダーの祭典、一万人大会が今年も絶好調開催。3分の1が初めての参加、3分のいが大型免許取得者。北は宮城、南は熊本から、距離と年齢を超えて集まった。
出会いと再開を含め「逢えてよかった!」

一期一会…また来年

 初めて見る顔、いつもの顔。その中に、いるはずの一人の顔かなかった。ここ何年か、みんなから「お母さん」の愛称で親しまれていた彼女がいなかった。
 昨年は息子の嫁と来ていた彼女が、バイクに乗っていて心臓発作、だったそう。誰も「本望だったろう」なんてバカなことは口にしなかった。生きてこの場にいたいに違いないから。彼女が好きだったから。
「女性ライダーだけで集まってみたい」それだけの理由で始まって、14回。これだけ長ければ常連さんもいる。だけど初めての人もいっぱいいる。結婚して遠ざかっていて、子供から手が離れたからまた参加する人もいる。親子での参加も今回2組もあった。
 女性ライダーは、いろんな事情と生活を超えてこの場に来る。そして、それぞれか底知れないパワーをそれぞれに与えてくれる。
 一泊二日の短い一期一会。これまでも永遠の別れはあった。けど、今回強く感じた。この一瞬を焼き付けようと。この場を大切にしていこうと。明日は何があるかわからない。でも「生きていたらまた来年」。バイク乗りの彼女たちに会いたい。

女性ライダーのための女性ライダーによる女性ライダーのためのページ
緊急レポートミスバイク白書
こうして女は狂乱の夜を過ごした!

 ぎゅうぎゅうづめの宴会場。こもる女の熱気。涌き上がる歓声。止(とど)まる事を知らないお喋り。正に百姫夜行。
 全国各地から集まった女性ライダーは、回を重ねる毎にバラエティとバイタリティに溢れております。
 今年も続々と集まってきたミス・パイク=女性ライダー達。今回は申し込みが山のように来た。漏れてしまった人にお詫び申し上げます。それというのも宴会場が狭く、とてもじゃないけど定員を超えたら酸欠状態(本番もマジで酸欠状態でした)。ごめんね。
さて、このミスバイク一万人大会は全てが女性ライダーで企画、運営されていることが特徴。宿の人以外に、男性は無し。「この日だけは彼氏もダンナも抜きで楽しもう」って思っているから。
 そして、全く利益を目的としていないから、スタッフといえども参加費の一万円は払う。
 だから参加する人の過度の甘えは許さないし (ないけど)、スタッフも楽しむ。だから長く続いているのかも!?
 さて、一万人で何をするかというと……フフフッ、要は女の子だけでバカ騒ぎするだけなのよ。バンドも有名人も来ないけど、来る場所もバラバラで(今回の最北は宮城、最南は熊本)、年齢もバラバラだけど(最年長 50歳、最年少20歳)、バイクに乗るって共通点がある。それだけで、それだからこそバカ騒ぎできる。誰もが主役。あんたが主役。私が主役。
駐車場を見渡すと、実にバラエティに富んだ車種揃え。しかし、ビッグパイクが多い。30台が750以上、あえて言えぼニンジャ系が多いかな。逆に400…が少なく(10台)、残りが250t。この辺は「女だから」って傾向は少なくて、男性のイベントと変わらないんじゃないかな。ただし、改造車は少ないけど。
さて、受付にあるのは、段ボールで作ったプリクラ。枠に収まって用意してある手書きの小物を持ってポラロイドで映せば、気分だけは本物のプリクラ。置いてあるノートパソコンをクリックすれば、今までの大会の様子がHP気分で見られる。
ご飯を食べながら112人の自己紹介文を読めば、何となく知っている気になる。
 ぎゅうぎゅう詰めの宴会場で、スタッフ渾身のバカな出し物を見れば、自分もバカになる気分が盛り上がる。本格的に編集されたビデオで一万人の歴史を知れば、今日この日がその1ページに刻まれるのだと感じる。
そして、後ははじけるだけ!!
 いや〜、はじけたはじけた。
 お陰でリーダーは生まれて初めての二日酔いで大会終了後、苦しんでいました。大会記念Tシャツを着て高山の市内観光をしていたら「ミスバイク」って、人力車のお兄ちゃんに声をかけられました。誰か市内でもはじけていたのでしょう(笑)。
さて、14回もやっていれば、常連さんはいる。だけど、3分の1が初めての人だった。そして常連さんは、新しい人が増えるのが嬉しい。この日だけ会う友達と、この日から友達になる人が出来るから。
今回は親子の参加が2組もあった。どちらも親が最初に乗り始め、子供を乗せたくてバイクに乗り始めたという。今までにあまりない形。「娘と大人のつきあいが出来ました」と一人のお母さんが言っていた。「いつも親子3人なので娘だけと走りたかった」とはもう一人。そして娘は2人とも、本当に母を誇りに思っていた。今、結婚している人、子供を育てている人、そして将来を夢見ている人、全ての女性にとってその姿は、励みであり、目標であり、ひとつの理想となった。
アンケートで「一人で来ても大丈夫ってこと、もっとアピールして下さい」ってのがあった。ほんのちょっとの話しかける勇気と、楽しもうって気持ちがあれば一万人大会でははじけることが出来るよ。
そして、「また来よう」って声が大半。何故か? それは「みんなからパワ 1がもらえる」から。
 圧倒的に明るいパワー、自分の置かれている社会的状況や責任をしっかり自覚した上での、元気さ。悩みを相談するけどそれは愚痴じゃない。
変えていこうとする意志がある。
「バイクに乗り続けること」の大変さを知りながらも自分の状況もわかっている。だからこそ、子供から手が離れたから参加、というリピーターも多いよ。
いつも前向き。少なくともミスバイクの人たちほそうだ。決して生活の愚痴を言いにこの場に来てほいない。明日の活力にするため・自分が元気になるため来ている。だから自然にお互いにパワーを与えている。
数年前のマンネリ化した頃「来年はどうする?」と終わった後に言っていたスタッフが、今はいない。来年もやるよ!
 みんなからパワーをもらうために!!
(スタッフ一同)