第13回1万人大会

日時
1996年7月6日(土)〜7日(日)
場所
山梨県清里 伊予ロッジ 

ミスターバイク誌 第13回ミスバイククラブ 1万人大会記事より

7月7日、晴れ。あなたに会いたい

女年に一度、ミス・バイクが集まる日。けれど、必ず雨が降るというジンクスがあった。が、今年は…晴れた晴れた晴れたー!快晴の中、日本全国からみんなが清里目指して走る。「ミスバイクに会いたい」と。

奇跡ってあると思うよ

 7月6・7日、今年も日本全国から女性ライダー=ミス・バイクが集まってきた。そしてコレが全118名の笑顔。
毎年梅雨が真っ盛りのこの時期に開催するせいもあるけど、この大会毎回雨に見舞われているしかも今年は前々日から雨。前日なんか土砂降りの上に暴風。「こりゃ今年は最悪にダメだと覚悟した。せめてみんなが事故らないよう、無事に到着してくれることを願った。そして、当日の朝。驚いた。ポカーンとした。
 前日がウソのような青空が広がっていた
 紛れもなく夏の空が広がっていた「奇跡だ…」思わずつぶやいた。
 80年代中期の女性ライダーブームが去ってからも、毎年100人が集まるこの大会。
 コレがここまで続いていることも奇跡だ。
 毎年のように来る人や初めて来る人や様々だけど、みんなか再会や出逢いを求めてやってくる奇跡だ。
 奇跡なんて言葉は簡単に使っちゃいけないのかも知れないけど、、考えてみるとやっぱり奇跡だ。
 女性ライダーは男性に比べて、乗り続けることは難しい。周囲の反対があり、結婚があり、そして出産があり…。そんな状況をみんな乗り越えてやってくる。ここに来たら何かがあるわけじゃない。何かは自分で見つけなきゃいけない。だけど、毎年100人の女性ライダーがやってくる(100人という単位は宿泊施設の人数。もっと来たい人はいるのだけど、みんな話ができて、スタッフが把握できる人数としてこの人数にしている)。
 仲間で来る人もいる、もちろん一人で参加する人もいる。中には姉妹がいる、親子!がいる。息子の嫁さんを連れてくる人がいる。
 結婚して子供を産み、子供から手が離れて久しぶりに参加した人もいる。離婚した人もいる。再婚した人もいる。耳が聞こえないけどラリーレイドに出場し、この大会にも来て手話とメモと手振りで話す。本当にいろんな人がいる。いろんな思いといろんな出来事をかかえたり、捨てたり、柵に置いてくる。
 だかが一泊二日、たかが女性ライダーのイベント、たかがバイク乗りという共通点。この「たかが」が「されど」に変わる。されど一泊二日、されど女性ライダー、されどバイク乗り…。

「清里でのミスバイク一万人大会。一年ぶりの懐かしい顔々。スタッフの方々は大変だったでしょうが、お陰様でまた元気に走るぞ、というやる気をもらって来ました。ずーっと以前はどこの集まりに行っても一番若かったのですが、今はどこへ顔を出しても、一番年をくっています。昨年までは“アダルト賞”というのをもらい嬉しかったのですが、今年と来たら“オールド賞”だもんね。いくつになっても自分はオールドだと思う人は居ない。心はみんな−少年であり、少女なのですよ。というわけで、まだガンガン走って来年を楽しみにしています」
(最年長=昭和15年生まれの中田信子さんの手紙より)
 いつまでも少年、そして少女の心に帰る大会。また、来年、みんなに逢いたい。